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[Fri., 21 Jul, 2017] 今日の1Shot
「無縁社会」という文庫本に、大変な衝撃を受けてしまいました
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行旅死亡人?
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本書は、2011年に放映されたNHKスペシャルの取材を元にしたドキュメンタリー
年間32,000人もいらっしゃる無縁死の周辺を丹念に調査した力作です
特に衝撃的だった3つの話題「行旅死亡人」「きずなの会」「自殺防止」について共有します
まずは「行旅死亡人」
これは、死亡時に身寄りも戸籍も分からない場合(つまり無縁死)の呼び名で、官報に毎日のように、記載があるとのこと
各々の事情で誰に看取られることもなく、助けられることもなくたった一人で死んでいき、かつ亡骸も行き場がなくなった32,000人にも登る
象徴的だったのは、頼れる血縁の者がいながら、迷惑をかけるからと連絡しなかったり、遠距離や高齢を理由に行き来が途絶え、一人になってしまうケースが非常に多い点
自身の母は弟と暮らしており、車で2時間の距離なのだが、やっぱり数ヶ月に一度くらいしか帰省しない・・・状況は、本書とそれほど変わらないかもしれません
もう一つ、現代のビジネスとして「特殊清掃業」なるものがあります
これは、孤独死した方のお部屋を片付け、遺留品をまとめ行政に引き渡すというものです
死後、何日も経つと有毒なガスが発生するので、特別な装備で部屋を換気・清掃して、ご遺体と物品を片付けるそうです
ビジネスとはいえ、現場作業員の方々の気持ちに、共感せざるを得ません
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NPO法人きずなの会
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NHKスペシャルでの放送後、ツイッターで30-40代の悲痛なつぶやきが目立ったといいます
いわゆるおひとり様である彼女・彼らが「自分も無縁死になるかもしれない」という強い危機意識を、ダイレクトに語っています
幸い2人の子供に恵まれた自分ですが、同様の危機感を持ちました
妻とは考え方や価値観の違い、そして仕事し過ぎなのと、完璧主義と相反する自分のアバウトさが争いのネタで消えず、子供の前で恥ずかしいことばかりで後悔ばかりですが、最悪の状況には、決してなってはならないと肝に銘じさせるくらいの、本書の内容です(大汗)
さて、少し上の世代の「おひとり様」は、生前にお墓や相続、財産について手続きする(いわゆる終活?)ケースが急増中
名古屋に本部を構え、全国14箇所に展開する「NPO法人きずなの会」
ここに50-60代の未婚の方が、たくさん足を運ばれているようです
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水際での自殺防止
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働き方改革、などというキーワードが流行っていますが、介護離職やガン・病気となってやむなく離職してしまった後、家族を養えず離婚し無縁となってしまう方も、少なくありません
自殺の名所のひとつ、和歌山県の白浜海岸でも、そのような40-50代の男性が急増しているとのこと
孤独を感じ、行政の支援の枠に当てはまらない、社会の隙間にこぼれ落ちてしまった人々に働きかけていきたい、という想いで1999年から立ち上がったNPO法人白浜レスキューネットワーク
白浜にある名勝「三段壁」に「いのちの電話」の看板を建て、自殺を水際で防ぐ
実際に16時頃から、現地をパトロール
思いとどまった方と共同生活をしながら、心のケア
再度就業できるくらいの、教育を行なっていく
どれも本当に、大切な取り組みです
さて、無縁死が32,000人、というと自殺する方と同じくらいの人数です
大変な社会問題です
もちろん、手をこまねいているだけでなく、積極的な取り組みも紹介されています
無縁死されて身寄りのない遺骨を、全国どこからでも受け付ける、富山県の高岡大法寺(p.90)の永大供養
大田区の地域包括支援センター(p.308)では、高齢者などに「見守りキーホルダー」を配布して、身元確認が可能にした「みまーも」
やはり、地域単位での取り組みが重要であります
自身も先月から、地域の介護者・医療者とのカフェ(ディナーしながらプチ勉強会)に参加し始め、繋がりをつくりつつあります
小さな取り組みですが、継続していかねば!
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