医療法人の組織活性化に効く!
[Tue., 8 Sep, 2015] 台風の影響で、雨が強くなりつつある東京の18時です。
3ヶ月ほど前・・・表題について、学習塾グループの経営者である喜多野正之さんの講演を興味深くお話を伺いました。
その塾では、他と同様に学生アルバイト、そして正社員への登用を続けています(書籍も好調のようです)。
現在、このグループの主力は「ゆとり教育世代」・・・つまり、完全週休2日の学校生活を過ごしてきた「さとり世代」。
世間では無気力、無関心、あきらめ、冷静だと言われている「困りもの」が多いと聞きます。
喜多野さんは、なぜ「さとり世代」を雇用し、どのようにして離職率を下げていったのでしょうか?
彼のお話をまとめると、次の2つのポイントになります。
1)目的地を明確に示す会社がどんな方向に進むのか、その中で個人は何をどこまで達成すると、どんな姿になれるのか、いわゆる「組織の理念」と個人の「キャリアラダー」を明確に示した上で、責任と評価軸を明確化している。具体的には、塾の運用マニュアルを整備し、アルバイトも新入社員でもそれに従い、同質の業務遂行が「出来る」。そこから、業務を「教えられる」、「教える人財を育てられる」という仕組みを整えている。2)ワクワク感と自発性」この塾グループでは「こんな研修、他では絶対にやっていない・・・」と社員に言わせるような、オリジナルの研修やイベントを行う。例えば毎月1回、拠点が離れた全グループの社員が集まって「バーベキュー大会」を開催する。その際の幹事は新入社員の役割であり、ここで段取り力やコミュニケーション、マネジメントを学んで育っていく。内定者向けには「寝ない研修(学習塾は夜のお仕事ゆえ)」、入社後は「スラムダンク読書報告(社内の共通言語としてマンガを指定)」「よしもと芸人研修(講師として”惹きつける話し方”を実践的に学ぶ)」など・・・。
無関心だ、冷めている、と言われるさとり世代(現在の16歳が最終学年なので、あと6年は続く)は言わないと動きません。
そして、言われたこと以上に何かを工夫したり、自分から創り出すという意識が薄く、得意ではありません。
そんな彼女・彼らであっても、面白さや興味関心から行動を始めることができるような仕組みがあるのです。
メモで一杯になったビジュアルメモ
【北風と太陽】
ここから我々は何を学べるのでしょう?
若い介護従事者や医療職を部下に持つリーダーにとって、特に上記の2つ目のポイントに興味を持つ方は多いでしょう。
自発性を高めるための仕掛けや、若い人財を活用した組織マネジメントのヒントが詰まっていますね。
これを童話「北風と太陽」に例えるならば、まずは「太陽」を当て続け、自発性を促していきます。
そして「北風」という業務運用マニュアルや育成指針に従い、誰が行っても「成績アップ」=組織として提供する価値を保証しているわけです。
当方が取り組んでいる「共感する組織」創りにおいても、まずは「太陽」型の介入を心がけています。
まずはお互いに共感し、理念やビジョンの可視化から、組織の方向性を皆で創りあげることから始めます。
その上で「北風」=規律や厳しい土壌を許容できる意思、土壌を耕していきます。
この「順番」が重要で、自身の主張や想いを受け入れてもらうコミュニケーション術なのです。
【まずは安心感から】
組織の各々が自然と動くように、まずは”安心感”を与えること、これが"共感"を生み出す土壌には欠かせません。
とは言え、思わず一言申したくなる、何かを指摘しないと心配だ、という声も聞こえてきそうです(笑)。
そこで、当方が介入を続ける医療法人グループでの事例をご紹介します。
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