20週間でイノベーションが起こせる組織開発メソッド

たった20週間で、バラバラだった個人を一つに束ねビジョンを打ち出す「組織開発」プログラムの赤裸々なノンフィクションあれこれ

コミュニケーションの土壌に欠かせない共感の創り方

「出来るわけない!」と思っていたリーダーが涙目に達成感を語った・・・ブレインストーミング合宿の2日間で彼女に何が起こったのか?

医療法人の組織活性化に効く!

イノベーション経営メソッド
 
[Wed. 15 Jun, 2016] なぜ当方が医療者と/介護施設/病院でワークショップを始めたのか? ヒエラルキーをなくし全員が参加・発言できる「場づくり」の具体策をカミングアウトした最強の「ワークショップ・マニュアル」(サードパスさん刊)が完成。なんとPDFなら無料でダウンロード可能!ちょっと大盤振る舞いし過ぎちゃったかな(笑)。最近、躊躇なく惜しみなく出しまくってます。本書で「院内ワークショップ・デザインワークショップ」やりましょうかね。
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4/21にKick-offワークショップからスタートした大誠会イノベーションプロジェクト
認知症300PJ
 
 
FORTHメソッド公認ファシリテーター(日本人第1号)として取り組む本プロジェクトは、キックオフで「7つのコアバリュー」に合意し一気にチームを一体化。
 
5月からの「観察と学び」では、メンバーが最新テクノロジーやトレンドを調査し、幾つものイノベーションの実例を共有し、そしてターゲット顧客/利用者の不満をあぶり出すフォーカスグループやヒアリングに明け暮れ、52個の不満を発見、集積出来ました。

blog.shinyamamoto.com

 
 
このように、充分な情報を共有し視野をグーンと広げたメンバーが、全員職場を離れて非日常の中で実施した
新サービス・ブレインストーミング合宿
 
 
自然豊かな「ふじやまビレジ」、梅雨の時期ながら抜群の快晴のもと、思いっきり発散し、そして新事業の種を生み出しました。

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今回はその様子をアルバム形式で振り返りますね。
 
 
1) 「せたがやビレジ」の会場は、紙すき講座を行っている「工房」。まさしくワークショップにもってこいの場所であり、梅雨の合間の快晴が最高でした。

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2) 9:00に集合したメンバー、まずは眠気覚ましの意味も含めて(笑)「整列ゲーム」で、チームに活力を与え、お互いの会話を促進。

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個人的に嬉しかったのは、プロジェクトメンバー以外の若手2名(女性)が、自らの意思でお手伝いに来てくれたこと(そして、各々が十数個のアイデアを出してくれたこと)。
 
 
3) イノベーションの使命(プロジェクトの理念、つまりお約束/方向性)を確認し、これまでの旅路を振り返りました。

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4) ブレインストーミングを開始。まずは思い思いの場所で静かに一人で「ブレインダンプ」。
 
既に様々な情報をインプットしてきたメンバーは、自然豊かな庭に出て、小川の流れに耳をすませながらアイデアを書き出しました。
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小一時間ほどで全員分の付箋を集積し、順番に貼付してみると...
 
 
早速294個ものアイデアが張り出され、一気に盛り上がります。

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たくさんのアイデアが出ると、自然と会話が生まれ、次々と新たなアイデアが生み出されます。これぞ有機的創造性空間!
 
 
5) 午後からは、様々なテクニックを使い、アイデアを書き出し、共有していきます。
 
SCAMPERテクニック
顧客の不満を解消するには?
もし〜〜〜だったら?
etc...
 
(テクニックについては START INNOVATION...(FORTHメソッドの教科書)に詳しいですので、ぜひお読みになってね)
 
カードはHABU-YUさんのこれを使いました。かなり好評(笑)

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全てを同じ壁に張り出していくと、...
 
 
夕方には808枚の付箋が、壁2面を覆い尽くしたのです。
 

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まさにアイデアの「ナイアガラの滝」!
 
 
目標としていた800個をクリアして、皆さん興奮と安堵(笑。
 

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6) 束の間の生産的休息後、17時頃から「収束」を開始。
イノベーションの使命に基づき、各々が2、3個のアイデアを選出。

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この「イノベーションの使命」があることで、808枚をわざわざグルーピングや分類することなく、いきなり個人が選択することができるのです。
 
 
全部で34個のアイデアは抽象度がばらばらなので、全員で対話しながらアイデアの方向性を確認していきます。
 
 
そのアイデアを選んだ人も、書いた人も、そして他のメンバーも自由に発言しながらアイデアを具体化していくのです。
 
 
34個全ての方向性を決めて、最後は全員の投票で「15個」のコンセプトを選出し次に進めることにしました。

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上位11個は得票数ですんなり、残りは点数に差がないので、プロジェクトリーダー・サブリーダー・オーナーお二人に来ていただき、協議して合意して4つを選抜して頂きました。
 
 
終了時刻、なんと22:20!(驚)
 
 
天然温泉(と言われる大浴場)で、ちょっとゆっくり・・・笑

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7) 翌朝はまず、15のコンセプトについて「誰のために」「何を」「どうやって(届ける/創る)」かをブレスト。一人ひとりが、全てのコンセプトにアイデアを加えていきます。

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8) そして、コンセプトの評価。イノベーションの使命に基づいて「実現性」「魅力度」「ブランド合致」などを皆で評価し、さらに良くするためのフィードバックを記入し合いました。

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9) 評価結果を振り返り、また、今回の2日間を振り返りました。ここに生まれた新コンセプト、15個は全て全員で生み出したものであり、全員が里親なのです。

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最後は2日間を振り返り。

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一人ずつ、今回最も印象的だったこと、一番の学び、そして明日以後にどう活かすか、全員にピッチで語りました。
 
 
プロジェクトリーダーは思わず、涙目になり告白。
「Kick-Offでチームが一体化したのに、観察と学びでは1人ひとりで調査したり、インタビューに行ったりして自身、大丈夫なのか何度も迷って孤独で不安でした。
 
でもこの2日間で、全員が同じ目的を持ちアイデアを本当に800個出して、そして15個の"みんなの"コンセプトが出来た。これってスゴイことですよね。。。」
 
つられて涙目になる、S看護師(笑)。
 
 
10) 前夜も遅くまでかかり、ハードな2日間でありましたが、全員が達成感で最高の笑顔!

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プライバシーを考慮して、わざとボカしています(笑
 
 
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さて、ここで問題です。
 
なぜ4時間で808個のアイデアが出せたのか。それは...
 
 
「6週間にわたる十分な情報のインプット」
 
 
に他なりません。
 
 
午前中のブレインダンプの時点で、既に294個のアイデアが出せたメンバー達。
 
 
FORTHメソッド最大の滞在期間である「観察と学び」で自身の枠から外へ向かい、多くを学び、知り、視野を広げ、顧客に共感してきたのです。
 
 
この6週間が、大変有効であることを実証できた二日間でした。
 

我々が新規事業を始めるにあたり、必ず陥る間違い、それは...
 
 
「まずアイデアを出す」。
 
 
これでは、イノベーションは起こりません。
 
 
特に組織内においては、皆でアイディアを作り出し、皆で育てようと言う文化を創り上げなければいけないのです。


われわれはこの2日間で、間違いなく皆で育てる双子ならぬ"15つ児"、つまり15個の新コンセプトを生み出すことに成功しました。


これからも、プロジェクトの進行をリアルタイムで発信していきます。
 
 
7月末の終了まで、見守っていてください。
 
 
今すぐイノベーションを起こしたい真剣な方のみに、お伝えしたいことがあります。
 
 
なぜ、イノベーション・プロジェクトは上手くいかないのか?
 
 
どうして途中でちゃぶ台返しにあってしまうのか?
 
 
答えは単純です。
 
 
「ひとりのアイデア」から始まってしまうプロジェクトには、誰も振り向きません。
 
 
だって、自分のものではないから・・・想いは無いし、情熱を傾ける理由もありません。
 
 
トップの方針(本心!?)を聞かぬまま走りだせば、途中で止められるのは当然です。
 
 
故に、事業を起す当初から、市場をじっくりと観察し、
  • 何を?
  • 誰の為に?
  • どのような市場に?
  • どんな事業をつくるのか?
これらを上層部がしっかりと定義すること。
 
 
そして、ビジネスを担うひとり一人としっかりと共有した上でスタートを切らなければなりません。
 
 
この度、山本伸・Toynonがパートナーシップを組むLMDPにおいて、“FORTH”イノベーションメソッドを活用したキックオフ・ワークショップの体験版を開始しました。
 
 
仮想事業の条件や目的を明らかにするというロールプレイを通して、ヘルスケア事業創出の基礎を学びましょう。
 
 
第1回を5/12に開催、第2回にも連続してご参加くださったY.H.さん(男性)のおすすめの言葉は・・・
 
【プロジェクトマネジメントの手法を勉強することも大事だけど、プロジェクトそのものを上手く作る方法も知っておくべきだよ】
・今回参加するにあたり、どんな期待/悩み/課題がありましたか?
「事業発展に向けたアイデア創出」のための手法を知りたいと思って参加しました。
 
 
・組織でイノベーションを開始するFORTHメソッドに、どのようなご感想をお持ちになりましたか?
1.関係者全員が”自分ごと”としてプロジェクトを捉えられるので、プロジェクトの始め方・進め方として理想的だと思います。
2.最も安全なプロジェクトの進め方だと思います。(きちんとステップを踏むことで、ちゃぶ台返しのリスクを抑えられていると思います)
3.最初の「使命を共有する」場を設けることが最難関のような気もします。
4.個人的には分かりやすいのですが、地図で説明したり、独特な表現もあるので、ファシリテーターがいないとステークホルダーに理解してもらうのが難しい気がしています(教科書的に書かれていない本って周りに理解してもらうのが難しいので。。。)
 
 
・今日の学び・気づきをご自身の中でどう活かしますか?
「使命」確認のため、経営陣の時間を押さえます!(押さえる計画をします。。。)
 
 
第3回目は「たった2つの言葉掛けで、相手のホンネがあぶりだせる!」インタビュー方法を実践します。
 
 
お勉強や冷やかしの方はお断り。
 
 
本気で今すぐ、組織を変えたい、変えてやるという気概のある方だけに、お越しいただきたく・・・。
 
 
6/20(月)暴君が黙るのは「顧客の声!」<-これを一気にあぶり出す方法
 
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これでダメなら何を読んでもダメ!成果をあげるチームを創る3ステップ