20週間でイノベーションが起こせる組織開発メソッド

たった20週間で、バラバラだった個人を一つに束ねビジョンを打ち出す「組織開発」プログラムの赤裸々なノンフィクションあれこれ

コミュニケーションの土壌に欠かせない共感の創り方

新しいことを始める時は、自身以外に2名を巻き込んでおく「トライアングル理論」

本日の作品) BMIAメルマガに寄稿した文章を転記&追加いたします

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7-step “We”nnovation Design

BMIA代表理事 山本伸

 

Step 1: トライアングル理論

 

大組織でイノベーション、と叫んでも通常は何も起こりません。


実は、イノベーションを起こすには適切なツールとメソッドが必要であることは、皆さんご存知のとおり。


そして、最も大切で難しいのは「誰とやるか?」

 

この連載では、組織内におけるイノベーション・チームをゼロからつくる方法、適切なツール・メソッドを投入するタイミング、そして組織内における振る舞い方を順次、共有していきます。

 

 

【原則1: トライアングル理論】
新しいことを始めるときは、自分の他に必ず2名を巻き込んでおく。そのココロは……1人では“孤軍奮闘”で疲弊し道半ばで倒れる。2人組(ペア)では、良からぬことを企んでいると疑われ、誰も寄り付かない。3人(トリオ)ならば、周囲は“チーム”であると認識し関心を持つ人が現れる。

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組織内の能ある鷹は、イノベーションとか、新しいことをしたいと「私が」始めたいと思う。

 

確かに、思いつきや発明、つまりアイデアを生み出すだけならば、一人でも可能。


だが、組織の中でアイデアを「世に出す」までには、相当な数の人・部門が関与する。

 

だから、イノベーターが最初に熟慮すべきは「周囲の巻き込み方」

 

まず仲がいい同僚に、自身の企みを話す。


企画やプレゼンテーションの内容を考えたり、或いはコードを書くという「作業」であれば、ペアワークがベストだ(*1) 。


しかし、新しい事業を世に出すとなれば、多くの人が関心を持ち、参画してもらわなければならない。


それ故に、もう1人を巻き込むことが最も重要な1stステップである。

 

3名がトライアングルの頂点に立ち、内側を向いて相対しているとしよう(*2)。


双方が双方の背後にあるスペースに目が届くので、危機をいち早く察知できる。


また、AのパスコースにB、Cという選択肢があれば、相手を惑わせられる。

 

物理学的にも、トライアングル(正三角形)は安定している。

 

真面目で熱いイノベーターは「孤軍奮闘」に陥りがちだ。

 

一方で、新事業案の6/7は途中で頓挫し、市場まで行き着かない。


この現実を受け入れ、まずは2名を巻き込み最小(+最も熱い)チームをつくろう。


*1) Power of TWO 二人で一人の天才(ジョシュア・ウルフ・シェンク:英治出版)


*2) http://r.gnavi.co.jp/g-interview/entry/football/4155

サッカー日本代表監督ハンス・オフト氏の計画的かつ明確な戦術と組織運営術は、イノベーターが学ぶべきポイントが満載

 

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原則1:トライアングル理論(<今回はこれ)

原則2:能ある鷹の発掘は“負”の共感から

原則3:熱力学の法則

原則4:社内SNSハッキング

原則5:決してお願いするべからず理論

原則6:太陽>北風の法則

原則7:虎の威を借る法